歯の再石灰化とは?その仕組みや虫歯予防のヒント

こんにちは!ハミガキ専門店の「ハミガキライフ」です。

みなさんは「歯の再石灰化」という言葉を聞いたことがありますか?
歯磨き粉のCMなどで耳にしたという方もいらっしゃるかもしれませんね。

歯には良さそうなイメージですが、「歯の再石灰化」が具体的にはどんなことをするのかわからない方も多いかと思います。

実は、歯の再石灰化は虫歯予防には超重要!
これを知ったら、生活習慣を改めたくなること間違いなしです。
そんな歯の再石灰化について、仕組みや役割についてお話をしていきたいと思います。

空と歯のイラスト

 

歯の再石灰化とはどんなもの?

歯の再石灰化は、口の中で常に行われている自浄作用・自然治癒作用のことです。
再石灰化を行うのに必要なのは「唾液」。
唾液の中のリン酸イオンやカルシウムイオンが、歯の再石灰化に欠かせません。

再石灰化の仕組みを説明するときに、もう一つ関わってくるのが「脱灰(だっかい)」です。

口の中は普段は中性ですが、食べ物を食べると酸性に傾きます。
その酸が、歯を溶かしてしまうのです。
これを「脱灰」と呼びます。

歯を溶かすなんて…!とビックリされるかもしれませんが、実は誰の口の中でも行われている現象です。
脱灰は酸によって歯からリン酸イオンやカルシウムイオンなどのミネラルが溶け出す状態のことをいい、歯の表面にあるエナメル質を溶かします。

ここで登場するのが唾液。
唾液には、リン酸イオンやカルシウムイオンなどのミネラルが含まれています。
これが、歯のエナメル質に入り込み、溶けだしたエナメル質を補修します。

この現象を「歯の再石灰化」と呼びます。

脱灰と再石灰化のバランスが崩れると虫歯が進行!
脱灰と歯の再石灰化は、口の中で常に繰り返されています。

では自然に虫歯を治癒してくれるはずの再石灰化が起こっているのに、虫歯になってしまったり、虫歯が進行してしまったりするのはなぜでしょうか?

それは、脱灰と再石灰化のバランスが崩れてしまっているからです。

脱灰と再石灰化は繰り返されていますが、再石灰化をしている途中で脱灰の状態に入ってしまうと、また一からやり直しです。
脱灰の状態が長いと、きちんと補修されない状態が続きます。
その結果、少しずつ歯の表面が溶けていきます。

これが続いていきますと、脱灰の方が優勢になってしまい、いわゆる「虫歯」と呼ばれる状態になる可能性が高くなってしまうのです。

 

歯の再石灰化を促して、虫歯を予防しよう!

子供の歯をチェックする母親

歯の再石灰化が大事だということは分かったと思います。
ここからは、歯の再石灰化を促す方法をご紹介します。

 

だらだら食べをしない・酸性の高い食品を控える

歯の再石灰化の時間をしっかりとるために、口の中に食べ物がある時間を減らしましょう。

大切なのは、だらだら食べをしないこと。
口寂しいからと、口の中にずっと飴が入っているなんて言語道断です。

もちろん、ジュースなど甘い飲み物も要注意。
口の中を酸性にしてしまう影響があります。

影響が少ないのが、緑茶、牛乳、ミネラルウォーター。
のどが乾いたら、できるだけお茶か水にしておきましょう。

ビールや日本酒にも酸は含まれますので、飲み会などで長時間歯磨きができないときも、早めに水で口をゆすぐなどして、歯の表面に酸をとどめないようにしたいですね。

 

食後は必ず早めに歯磨きをする

歯垢が残っていると、酸が作られる原因になるばかりか、唾液が歯の表面にきちんと接触できず、再石灰化がうまく行われません。

食事の後は歯磨きをして、歯の表面をきれいにすることが大切です。
朝と夜に歯を磨く人は多いと思いますが、昼ごはんの後も忘れずに歯磨きをしてくださいね。

 

再石灰化を手助けする歯磨き剤を使う

再石灰化は唾液に含まれるリン酸イオンやカルシウムイオンなどのミネラルが行いますが、補助することもできます。

歯のエナメル質の結晶の構成成分は「ハイドロキシアパタイト」です。
ハイドロキシアパタイトが入った歯磨き剤を使うのは、再石灰化に使える材料が増えるということ。
つまり、歯の再石灰化を促すことができます。

フッ素が入った歯磨き剤も、オススメです。
再石灰会を促す効果が期待できたり、ハイドロキシアパタイトの結晶性を高めて、酸に強い歯になります。
結果、虫歯に負けない強い歯にする効果があります。

 

再石灰化を促すガムを噛む

天然の代替甘味料として知られるキシリトール。
キシリトールを利用したガムには、歯の再石灰化を促す成分も配合されています。

また、ガムには「唾液の分泌を増やす」効果もあり、唾液をしっかり出すことも歯の再石灰化には重要です。
ドライマウスなど口の渇きが気になる方にもガムは効果的ですよ。

 

しっかり噛んで、唾液の分泌を増やす

食事をしっかり噛むことで唾液がたくさん出るようになります。
唾液をたくさん出すと再石灰化が効率よく行えるようになるので、普段からよく噛むクセをつけましょう。

また、せっかく唾液が出ていても、口が開いていると乾いてしまいます。
つい口が開いてしまう癖がある人は直しましょう。

お子さんもテレビなどに夢中になると口が開いてしまいませんか?
鼻が詰まっているときも口が開いてしまうので、早めに対処して気を付けてくださいね。

 

適切な生活習慣で歯の再石灰化を促し、虫歯を予防しよう!

口の中では、歯のエナメル質を溶かす脱灰と、溶けだした成分を補修する歯の再石灰化が常に行われています。
これは素晴らしい体の自然治癒作用です。

脱灰の時間が長くなるとバランスが崩れ、虫歯になりやすくなります。
虫歯を防ぐために、歯の再石灰化を促す習慣を身につけましょう。

大切なのは、歯の再石灰化が効率よく行われるために、歯の表面に唾液がきちんと接触すること、脱灰の時間を短くすることです。

そのために、食後すぐのブラッシング、だらだら食べの禁止、再石灰化を促す歯磨き粉やガムを利用すること、唾液を十分に出せる口内環境にすることを心がけましょう。

でも、やっぱり大事なのは歯磨きです!
正しいケアができるよう、歯ブラシの状態も常に良いものにしてくださいね。

「ハミガキライフ」では歯ブラシの定期購入も可能です。
定期的に交換をして、適切なブラッシングが常にできるようにしましょう!

【監修】
えばた歯科医院
歯科医師 江端隆寿先生
http://ebata-dental.com/

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