歯科衛生士は歯科界のキーパーソン!★予防歯科先進国スウェーデンから

皆さんは、歯医者さんで働く歯科衛生士さんのお仕事について、どんなイメージをもっていますか?
歯科医師の先生が処置をしている横で、唾液を吸い取ってくれたり、治療に必要な材料を準備したり…と、医師の指示のもとで様々な処置をしている姿は、ご存知かと思います。
そのほか、歯のクリーニングをしてくれたり、歯科検診をしてくれたり…私たちが歯の治療を受けるときには、欠かせない役割を果たしてくれていますよね。

予防歯科の先進国であるスウェーデンでは、日本と同じように、歯科衛生士さんは国家資格となっています。
聞くところによると、スウェーデンの歯科衛生士さんは、日本以上に、大切な役割を担うプロフェッショナルとして認識されているらしいです。

本日は、スウェーデンの歯科衛生士さんの役割について、スウェーデン歯科衛生士会の記念式典に実際に参加された、クロスフィールド株式会社の歯科衛生士・小林亜子さんのリポートを、ご紹介します。

デンタルワールドをご覧になりたい方は、こちらをご覧ください。

スウェーデンの歯科衛生士の歴史

この雑誌を今、手に取っていらっしゃる歯科関係者の方であれば、ペリオの分野ではリンデ (Jan Lindhe) 教授、インプラントの分野ではブローネマルク (Per-Ingvar Brånemark) 教授、予防歯科の分野ではアクセルソン (Per Axelsson) 教授…と、歯科界に多大な功績を残された著名な先生方の多くがスウェーデン出身だということをご存知かもしれません。スウェーデンは歯科先進国として世界的に名高い国の一つで、国民の歯科に対する意識が高いと言えます。そんなスウェーデンの歯科界で、歯科衛生士がなんと呼ばれているかご存知でしょうか。“歯科衛生士は歯科界のキーパーソン” 今回の式典でも何度も耳にしたので印象に残っています。スウェーデンで歯科衛生士が生まれるきっかけとなったのは、スウェーデンの歯科医師 Lars Jacobson 先生が 1951 年にアメリカのシカゴに歯周病学を学ぶために留学した際に歯科衛生士に出会ったことでした。アメリカでは 1880 年頃からすでに、バクテリアが歯周病とカリエスの一因となっていることが指摘されており、良好な口腔衛生状態が口腔疾患の予防に大きな影響を与えるということで1913 年にはすでに歯科衛生士教育が始まっていました。

歯科衛生士の地位の向上

スウェーデンでは 1968 年に歯科衛生士教育が始まり、1969 年には歯科衛生士会が発足…しかし、その道のりは決してスムー ズだったわけではありません。ただのアシスタントだ、患者は予防を求めていない、歯科医師の仕事がなくなる等、周囲から軽んじられた時代を経て、1983 年には予防と歯周治療のスペシャリストとして独立することを認められ、歯科衛生士として電話帳に載るまでとなりました(写真①)。現在では全身疾患の予防にも関わる重要な仕事だと認められ、医科と共に医療に携わるようになりました。

歯科衛生士はInformer でありMotivator

どんなに整った設備で素晴らしい技術を提供できたとしても、患者さんの協力と、患者さん自身の口腔衛生習慣の改善なくして歯 科医療の成功は得られません。そのためには患者さんに正しい口腔ケアの知識と技術を提供するコミュニケーションが重要であり、その鍵を握っているのは歯科衛生士なのです。そのためには 歯科衛生士も学び続けること、Informer(情報を与える人)にとどまらず、Motivator(モチベーションを与える人)になることが励まされました。 1969 年に発足したスウェーデン歯科衛生士会と、1965 年に スウェーデン第3の都市マルメで生まれた TePe 社。スウェー デンにおいての口腔衛生の向上のために共に歩んできたということで、50周年の記念式典のメインスポンサーは TePe 社が務 めました。記念式典は、ノーベル賞晩餐会会場でも有名なストッ クホルム市庁舎(写真②)で執り行われ、スウェーデン歯科衛生士会会長である Yvonne NyblomさんとTePe 社の社長である Joel Eklund 氏による開宴の言葉で始まりました。( 写真③ ) 会合でも扱われ、TePe 社のスローガンの一つでもあるのですが、予防歯科のキーワードは“安い、簡単、痛くない”。これが嫌だという人はきっといないはずです。そのための大きな役割を担っている歯科衛生士。これからも一歯科衛生士として、高品質な TePe の口腔ケア商品を通してそのメッセージを広めていきたいと思います。

歯科衛生士は歯科界のキーパーソン!

予防歯科先進国のスウェーデンでは、予防と歯周治療のスペシャリストとして認識されるに至った、歯科衛生士という職業。そして、小林さんのレポートにあったように、「患者さんの協力と、患者さん自身の口腔衛生習慣の改善なくして歯科医療の成功は得られません。」「そのためには患者さんに正しい口腔ケアの知識と技術を提供するコミュニケーションが重要であり、その鍵を握っているのは歯科衛生士なのです。」という言葉は、とても重みのある言葉だと思いました。

ハミガキライフにも歯科衛生士の資格を持ったスタッフがいます。ハミガキライフのお客様にも、正しい口腔ケアの知識と技術を提供するお手伝いをしていきたいと思います。ぜひ、ご不明な点等ございましたら、気軽にお声がけください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です