こんにちは!ハミガキ専門店の「ハミガキライフ」です。
歯の詳しい構造について、ご存知の方は少ないかもしれません。
よく耳にする「エナメル質」とは、歯のどの部分を指すのかわかりますか?
エナメル質は、歯にとって大変重要な部分です。
いつまでも健康な歯でいるために、知っておくと日々の管理にも活かせます。
今回はエナメル質の役割や、大切なエナメル質を守るためにやっておくべきことについてお話していきますね。
歯のエナメル質、役割と仕組みは?
エナメル質とは、歯の一番外側を覆っている部分のこと。
エナメル質は人間の体の中で最も硬い組織だと言われています。
厚さは2~3㎜です。
また、エナメル質は乳白色の半透明で、歯の内部にある象牙質は黄色っぽい色をしています。
エナメル質が比較的薄いアジア人は、歯が黄色っぽく見える人が多いです。
欧米人はエナメル質が比較的厚めなので、歯が白く見えます。
また、エナメル質が汚れていると歯も美しく見えないため、エナメル質を綺麗にすることが大切なのです。
歯のエナメル質が損なわれる理由
歯のエナメル質は、ハイドロキシアパタイトというリン酸カルシウムの一種からできています。
エナメル質は非常に硬い組織ですが、その反面とても傷つきやすく、もろいものだとも言われています。
エナメル質が損なわれる理由と、その予防についても見ていきましょう。
◆理由その1・脱灰(だっかい)
口の中では、食べ物が入ると脱灰という現象が起こります。
食事をすると、食べ物の糖をエサに菌が酸を作り出し、口の中が中性から酸性になります。
この酸がエナメル質を溶かしてしまうのです。
脱灰は食べ物や飲み物が口の中に入ると必ず起こる現象で、防ぐことはできません。
◆理由その2・歯ぎしり、食いしばり
歯ぎしりや食いしばりによってエナメル質がすり減ってしまいます。
歯ぎしりは無意識に起こしてしまうので、自分で意識して治すのは非常に難しいです。
ひどい場合には、歯科医院で診てもらい、睡眠時にマウスピースを付けるなどして対処した方が良いでしょう。
再生は可能?失われた歯のエナメル質は取り戻せるか
歯のエナメル質は、一度失われてしまうと残念ながら元には戻りません。
虫歯や歯の摩耗によって失われたエナメル質を完全に再生するのは不可能です。
ただ、脱灰によって起こったエナメル質の損失であれば、歯の再石灰化を促すことで元の状態に近づけられます。
脱灰が起こると、体の中では「歯の再石灰化」が自然に起こります。
これは体の自然治癒作用のようなもので、脱灰が起こった部分に唾液が入り込むことで、歯を修復してくれるのです。
歯のエナメル質を守るためには、歯の再石灰化を促してあげることが重要です。
歯の再石灰化を促すのに重要なポイントは「歯の汚れを落として歯と唾液がしっかりと触れるようにすること」「口の中が酸性の時間を少なくすること」「唾液をしっかり分泌させること」です。
そのために、やるべきことは以下のようなことが重要。
- 食後、寝る前、寝起きに歯磨きをする。
- だらだら食べや、水・茶以外のだらだら飲みをしない
- 食事をよく噛む習慣をつけ、口を開けっぱなしにしないようにする
- キシリトールガムなどを噛む習慣をつける
歯磨きの際は、フッ素やハイドロキシアパタイト入りの歯磨き粉を使うと歯の再石灰化を促してくれるので、エナメル質の再生に役立ちます。
生えたての乳歯や生え変わってすぐの永久歯はエナメル質が弱く、虫歯になりやすいと言われていますので、歯科医院でのフッ素塗布もオススメです。
歯のエナメル質は、毎日の習慣で大切に保とう
歯のエナメル質は、体の中で最も硬い組織ですが、その半面とても傷つきやすく、もろいものでもあります。
歯のエナメル質は脱灰や摩耗によってすり減ってしまい、一度、エナメル質が失われてしまうと、再生は不可能です。
ただし、脱灰によるエナメル質の損失は、歯の再石灰化を促すことで修復できます。
食べ物や飲み物などの酸によるリスクを減らすこと、フッ素やハイドロキシアパタイトなどの成分が入った歯磨き粉などを使って歯を強化することなど、歯の再石灰化を促すための習慣を身に着けるとともに、定期的に歯科検診を受けてエナメル質の損失のリスクを減少させましょう!
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【監修】
えばた歯科医院
歯科医師 江端隆寿先生
http://ebata-dental.com/