歯科衛生士mihoの“はははのはなし” vol.2~歯科衛生士は、お口のプロフェッショナル!一人ひとりの患者さんに合った口腔ケアグッズをオススメしましょう!~

こんにちは。歯科衛生士のmihoです。

患者さんに口腔ケアグッズをオススメすることが苦手な歯科衛生士はいませんか??
今日はそんな方に向けてブログを書いてみたいと思います。

以前の私は患者さんに歯ブラシをオススメすることがとても苦手でした。
しかし、あることをきっかけに、患者さんに合うものがあれば積極的にオススメ出来る様になったのです。
今回はそのキッカケになった出来事をお話したいと思います。

歯ブラシや歯磨剤をオススメするのが苦手だった頃

私が学生時代、歯ブラシや歯磨剤の特徴や使い方は勉強しますが、それを患者さんにお伝えする方法を学ぶ授業はありませんでした。
いくら知識や最新の情報を持ち合わせていても、それを患者さんに適切にお伝えすることができなければ意味がありませんよね。

冒頭にもお話した様に、昔は歯ブラシをオススメすることに対してすごく苦手意識がありました・・・

「高い歯ブラシや歯磨剤をオススメするより、安いものをオススメした方が患者さん喜ぶでしょ!」
「ものを売るために歯科衛生士になった訳じゃないし」
「高いもの売ろうとしたら嫌がられて怒られるのとか嫌だしっ、ものを売りつけるなんて嫌だーっ!」
「高いものうりつけやがってー!儲けたいだけでしょ?」
なんて言われたらどーしよー!と思っていました。

患者さんのことを考えることが出来ていない困った歯科衛生士でしたね。
Ha Ha Ha(汗)

私は苦手意識を隠すために、「歯科医院で歯ブラシや歯磨剤などを販売することが良くないことだ。」と勝手に決めつけて、情報提供なんて一切出来ていませんでした。

患者さんに、お口の状況をお伝えし、「この歯ブラシや歯磨剤が合っていますよ」や、「これが合っているから使ってみてください。」ということが上手く伝えられなかったんですよね〜。

歯ブラシと歯磨剤をオススメすることの苦手を克服!

私は、札幌のパークホテルで毎年開催される“デンタルショー”という歯科の展示会で、とある企業ブースにフラッと立ち寄りました。そこで歯科衛生士のUさんという方に歯ブラシの説明を受けたことで、口腔ケアグッズをオススメすることへの苦手意識を徐々に克服することができたのです。

私は立ち寄ったブースで、何か聞いてみたいけど勇気が出ず、ただ歯ブラシを眺めていました。それに気付いたUさんはササっと私のそばに来て「こちらの歯ブラシを使っていただいたことはありますか?」と話しかけてくれました。

「使ったことはないです・・・この歯ブラシ良いんですか?」と聞くと、Uさんは歯ブラシの特徴を丁寧に説明してくれました。どうしてこの歯ブラシが開発されたかや、フィラメントや柄の特徴などを説明してくれ、どんな人、どんなお口の中に合った歯ブラシなのかを親切に説明してくれました。

気が付くと、Uさんの話に釘付けになって聞いていました。歯ブラシ一本にこんなに沢山の情報が詰まっているんだ!と感動。何よりも、その情報をしっかりと伝えることができるUさんに感動しました。その時の商品は、数年経った今でも私のお気に入りです。

更に、Uさんはとても大切なことを教えてくれました。

「歯科専売品(主に歯科医院で販売する歯ブラシや歯磨剤など)は、市販で買うより高価ですけど、そこには歯科衛生士がその人に合った歯ブラシを処方するという付加価値が付いているんですよ」

それともうひとつ、

「歯科衛生士の皆さんはプロフェッショナルなんです」

と。

その言葉に私には衝撃を受けました!
「私は、プロ・・・」
正直それまでそんな風に考えたことがありませんでした。

今でこそ言われている「歯ブラシの処方」。それに加えて、「付加価値」や「プロフェッショナル」という言葉が当時の私にはとても新鮮で、衝撃だったのです。
その言葉だけでも自分がググンッと成長したように感じました。

歯科衛生士の仕事に、
「自信」と「誇り」
を持って働いているUさんに出会って、「私もそうなりたい!」「私もそうなろう!」と思いました。

そして、私は居ても立っても居られなくなり、早速、次の日に勤務していた歯科医院の院長をブースに連れて行き、院長にもUさんの説明を聞いてもらいました。医院のスタッフ達にもUさんの話を聞いて欲しいと思い、Uさんに院内セミナーに来てもらうことも実現。その後も、継続して、院内セミナーに来ていただきました。

そういったことの積み重ねもあり、「口腔ケアグッズの知識をもっと知りたい。」「患者さんに合ったもの、患者さんに良いものを伝えたい。」という気持ちが高まっていきました。

患者さんに、歯ブラシや歯磨剤の「価値」を伝えていきたい。

きっと昔の私の様に「歯ブラシをオススメするのが苦手」と思う歯科衛生士もいるのではないでしょうか。

昔の私は、「口腔ケアグッズをオススメすること=モノを売ること」としか考えていませんでしたが、私は「売る」から「提供」することにシフトチェンジし、提供するのは「歯ブラシそのもの」から、「患者さんが歯ブラシから得られる“価値”」に変わりました。

自分を守るために使う道具
それをどう使ったらいいのか?
使っているとどうなるのか?

その人を見て、
お口の中を見て、
話を聞いて、
考えて考えて、
また、考えて考えて、

その時期に合ったものをオススメします。

歯科衛生士と患者さんの「信頼関係の証」

最初はこちらの言っていることが半信半疑の患者さんでも、通院期間中に患者さんから「ここを良くするためにはどうしたら良い?」と質問してきてくださったりすることがあります。だんだんと患者さんのお口の中に良い変化が現れてくると、歯科衛生士としてはやりがいを感じますね。

そして、検診で良い状態が継続できていることが確認できた時はとっても嬉しいです。患者さんから「色々教えてくれてありがとう!」と言っていただけたりすることも励みになります。もちろん、患者さんが検診で良い状態が継続できていることで患者さんが笑顔でいてくれることが何よりも励みですけど。

私は、歯科衛生士がオススメした歯ブラシを患者さんが選んでくれるのは、歯科衛生士と患者さんの「信頼関係の証」だと思っています。

そんな風に考えてみるだけでも少しずつ苦手を克服することが出来るのではないでしょうか。

そして、私もUさんのように、「自信」と「誇り」を持った歯科衛生士になりたいと思います。

 

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