【歯医者さんに聞いてみた、ハミガキ知恵袋。Vol.5 円山グリーン歯科 石塚先生】「歯がしみる原因について」編

「歯医者さんに聞いてみた、ハミガキ知恵袋。」は、お客様からお話を聴いたりご相談を受けたりすることが多い「歯」に関するトピックについて、ハミガキライフの店長が歯医者さんと対談する企画です。有益な情報を、楽しく、皆様にもお届けしたいと思います。

「歯医者さんに聞いてみた、ハミガキ知恵袋。」の第5回目の登場は、円山グリーン歯科の院長である、石塚良介(いしづかりょうすけ)先生です!

店長:本日は、よろしくお願いします。

石塚先生(以下「石塚」):よろしくお願いします!

「歯がしみる」原因って何だろう??

店長:ハミガキライフのお客様から、「歯がしみるんだけど、どんな歯磨き粉を使ったらいいですか?」という質問を受けることが多いんです。ただ、私たちもお客様のお口の中をその場で診ることが出来ないので(笑)、そもそも、歯がしみる原因として、どんなことが考えられるのか、きちんと知っておきたいなあと思ったのです。そうすれば、ハミガキライフのお客様にもより有益な情報提供が出来るかなぁと…。

石塚:なるほど。歯がしみる原因としては、まず「虫歯」や「知覚過敏」が考えられます。

店長:歯周病治療後にしみることがある、という話を聞いたことがあるのですが、私は「知覚過敏」というのは、「歯周病」の症状の一環なのかと思っていました。

石塚:いえ、そういうことではないですね。

店長:そうなんですね。勘違いしていました。虫歯でしみるのは想像できるのですが、知覚過敏というのが、どういうものなのか、わかっていないので、教えてもらいたいです。知覚過敏って、「歯」がしみているのか、「歯茎」がしみているのか、どちらなんでしょうか。

石塚:知覚過敏とは、歯がしみている状態ですね。

店長:なるほど。知覚過敏の原因としては主にどんなことが考えられるんですか。

石塚:過度な歯ブラシする方や酸味のあるものをよく嗜好する習慣のある方そして歯ぎしりなどですね。

店長:へ~。歯ぎしり?

石塚:人によっては、ストレスなどが原因で、ご本人が無意識に寝ている間に歯ぎしりしたり食いしばりがあったりする方もいます。結果として、歯がすり減ったり、歯にひび割れや歯の根元がかけてしまって、知覚過敏の症状が出ている人は結構いますね。

店長:歯ぎしりが知覚過敏に影響するとは…全く考えたことがなかったです。

石塚:歯ぎしりをすると力のかかった歯の根元の部分が「くさび状」に欠けたりすることがあります。これらによって、歯の表面のエナメル質が失われて、象牙質がむき出しになってしまいます。

店長:そうなんですねえ。じゃあ、私たちが熱いものとか冷たいものを口にしたときに、その刺激が象牙質にダイレクトに当たってしまうから、しみるということなんでしょうか。

石塚:簡単に言うと、そういうことです。もう少しきちんと説明をすると、象牙質には「象牙細管(ぞうげさいかん)」というポツポツというパイプ状の穴が空いているんですよね。この穴をつたって、外からの刺激が神経に向かって伝わってしまうから、歯がしみるということになります。

店長:歯周病の治療をした後に歯がしみる人がいると聞いたことがあるのは、どういうことですか?

石塚:重度の歯周病の人は、歯茎の腫れがひいて歯肉の「退縮」(たいしゅく)と言って歯茎が下がる症状もあいまって、象牙質の露出が発生して、知覚過敏の症状が出たりするんです。

店長:なるほど~。ちなみに、ホワイトニングの施術後に歯が染みたという話も聞いたこともあるんですが、これは、ホワイトニングの時に使用した薬剤の問題でしみるですかね?

石塚:そうですね。

店長:なるほど~。石塚先生のご感覚では、知覚過敏の原因として一番多いのは、何ですか?

石塚:正確な統計は取っていないのでわかりませんが、当院の患者様を治療してきた臨床経験によると、「歯ぎしり」が多いですね。

店長:へえ~そうなんですね。

石塚:やっぱり、ストレスとかがかかっている方が多いんでしょうね。

知覚過敏の治療法ってあるの??

店長:知覚過敏の治療法というのは、あるんですか?

石塚:虫歯の初期症状と似ているので確定診断は難しい場合もあるのですが・・ 知覚過敏は虫歯ではないので、基本的には自然治癒を目指します。生活習慣として、酸味の強いものの飲食を控えていただいて、経過を見る場合もあります。あと一番重要なのは正しい歯ブラシの仕方で歯の清潔を保つのが重要になります。それから、知覚過敏の薬を塗ったりということをしていきます。

店長:知覚過敏の薬というのは、どういうものなんでしょうか?

石塚: 知覚過敏の生じている歯の部位にコーティング剤のような薬液を塗って、刺激を遮断します。

店長:なるほど。薬で歯をコーティングすることで刺激が神経に伝わらないようにする、ということですね。

石塚:そうですね。あとは、歯ぎしりがひどいようだったらマウスガードをしてもらったりとか、歯にくさび状欠損があるようであれば白い詰め物で歯の表面を覆ったり、ということもあります。

知覚過敏対策として出来ることは??

店長: なるほど。生活上、気を付けたらいいことなどはありますか?

石塚:生活習慣でいうと、酸味の強いものを食べない、とかですかねえ。あとは、知覚過敏用の歯磨き粉で研磨剤が入っていないものを使ってもらったり、ですかね。ただし、先ほどもお話したきちんと歯磨きが出来ていないと、意味がないんですよね。

店長:ほう。

石塚:そもそも歯にプラークがついていると、歯の再石灰化も起こらないし、歯の状態が良くならないんです。歯磨きでしっかりプラークが落とせていないと、知覚過敏用の歯磨き粉を使っても、効果がなくなってしまうんです。

店長:なるほど。結局は毎日の歯磨きが重要、ということですね。

石塚:知覚過敏で来院された方には、意外にも通院して様子を見ていたら治ったという方もいます。例えば、歯ぎしりではない原因で知覚過敏になっている方は、ブラッシングをしっかりすることで意外と治ったりするんですよね。

石塚:仮に、歯の象牙質がむき出しになっていても、しみない状態の方もいます。これは、象牙質の表面で唾液の成分などが結晶化(再石灰化)して、結果的にパイプ状象牙細管が細くなったりふさがったりすることがあるんです。こういう状態になればいいのですが。

店長:これまでの話と重なるところもあるのですが、知覚過敏対策として我々が出来ることって、どんなことがあるんでしょうか?

石塚:やはりきちんと歯磨きをすること。ブラッシングですね。プラークが歯の表面に残っていると、象牙細管をふさぐ成分が、歯に行き渡らないです。つまりプラークを落とさない限り、知覚過敏は治らないということです。歯の表面にプラークがのっている状態だと、何を使っても意味がないです。

店長:ただ、硬い歯ブラシでゴシゴシやりすぎるといった、歯磨きのやり過ぎっていうのも良くないんですよね?

石塚:そうですね。歯磨き粉も研磨剤が入っているものはおすすめしません。歯磨きのやり過ぎで象牙質が露出するリスクが高まってしまうので。

石塚:市販の泡立ちやすいタイプの歯磨き粉だと、ブラシを当てている箇所が分からないので、泡立たないものを使ってもらうこともあります。そうやって、プラークをしっかり落とす磨き方を身に付けてもらうようにしています。

石塚:ブラッシングが出来ていても、歯が染みるという人もいますけれどね。矯正治療した方などは歯肉が下がってしまったりする人もいるので、象牙質が露出していて歯が染みたりとか。あとは、その人の噛み合わせによって歯茎が痩せてしまう方もいるんですよね。

店長:なるほど…。いろいろな原因があるのですね。

知覚過敏や歯周病でお悩みの方は、円山グリーン歯科へ。

店長:最後に、円山グリーン歯科のアピールをお願いします。

石塚:当医院は、札幌市中央区円山で開業42年の歯科医院です。歯周病専門医である院長と歯周病認定衛生士が在籍しており、歯をできるだけ保存することを目標にスタッフ一同取り組んでいます。子供から高齢者まで幅広い世代の患者さんが来院され、家族で長くメインテナンスに来ていただいている患者さんも多数います。

店長:石塚先生は歯周病治療についてもお詳しいので、知覚過敏や歯周病でお悩みの方は、是非ご予約を。石塚先生、本日は本当にありがとうございました!

【ご協力いただいた歯科医院】
円山グリーン歯科
札幌市中央区南1条西27丁目 円山ブロードハイツ1F
院長 石塚 良介 先生
http://www.green27.net/

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