こんにちは!ハミガキ専門店の「ハミガキライフ」です。
特に小さなお子さんをお持ちの方や、妊娠中の方は育児情報誌などで「虫歯がうつる」といった情報を得たことはありませんか?
数十年前にはほとんど知られていなかった情報で、びっくりされた方も多いのではないでしょうか。
特に虫歯に悩んできたパパ、ママは、お子さんが虫歯で困るのは防ぎたいと切に願われていることでしょう。
結論から言うと、「虫歯“菌”」はうつりますが、「虫歯」はうつりません!
今回は、虫歯菌の感染経路、虫歯菌が移らないために予防法はあるのか、虫歯予防のポイントについてお話していきたいと思います!
虫歯菌がうつる経路とは?
「虫歯がうつる」という情報を、近年は耳にしますよね。
後ほど詳しく説明しますが、結果から言うと虫歯自体がうつるというわけではなく、虫歯を促す「虫歯菌」はうつります。
実は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯菌は存在しません。
虫歯菌の感染経路は「唾液」です。
虫歯菌は生まれ持ってあるものではなく、他人の唾液を介して口内にうつる可能性があります。
虫歯菌の感染経路として考えられるものをいくつか挙げてみましょう。
- キス
- 口移し
- 食器の共有
- 洗顔後のタオルの共有
- 箸の共有
- 歯ブラシを同じ場所に置く
- ペットボトルやストロー、コップの飲み回し
- フーフーと息を吹きかけて食べ物を冷ます
キスや箸の共有は気を付けられている方は多いかもしれません。
ただし、よく洗ったと思っていても、菌が残っていればそこから感染します。
よくやりがちな歯ブラシを一つのコップに収納する方法は、歯ブラシ同士が触れ合ってしまい、虫歯菌が感染してしまうので注意が必要です。
でも、タオルの共有までとは!?と驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
タオルも唾液が付着する可能性があるため、洗顔後に使うタオルは一人ずつ分けた方が良いと言われています。
具体例を見てみると、思いがけず色々なところに感染経路があることがわかりますね。
虫歯菌がうつるのは予防できる?
極端に言ってしまうと、虫歯菌の感染を完全に防ぐのは不可能です。
ただし、虫歯菌に感染したからと言って、必ずしも虫歯になるわけではありません。
例えばインフルエンザは、菌を体内に取り込んでもかからない人もいます。
学級閉鎖になっても、ピンピンしている子はいますよね。
病院の医師や看護師もインフルエンザの患者にたくさん接触しているはずなのに、全員が感染することはありません。
これは罹患していない人がまったく菌に触れていないというわけではなく、体調や免疫力、手洗いうがいなどのケア、食生活、睡眠など、他の部分の影響が非常に大きいのです。
虫歯もこれと同じで、たとえ菌を保有していても、歯磨きや食べ物に気を付けることで虫歯は防げます。
虫歯菌はうつりますが、確実に「虫歯がうつる」ということではないのです。
虫歯菌の感染経路を見るとキスや口移し、食器の共有を防ぐだけでは予防しきれません。
思っていたよりも「ちょっとしたこと」で感染してしまうのです。
パパやママがどんなに気を付けていても、お子さんが家族が食べているものを食べたがったり、児童館や保育園に行けば他の子が舐めたおもちゃを更に舐めてしまったり、おじいちゃんやおばあちゃんなど親戚が良かれと思って食べさせてくれたり……ということはありますよね。
「せっかく気を付けていたのに!」と落胆する方も多いと思います。
でも、食べたがっているものやおもちゃを無理やり取り上げたり、家族以外の人との触れ合いを一切無くしたりすることが、子どもの成長にとって良いことなのか?というと、悩んでしまいますね。
ただ、「一度スプーンを共有したからもうダメだ~…」と、諦める必要はありません。
特に乳歯の奥歯が生えてくる1歳7か月〜2歳7か月のお子さんは「感染の窓」と呼ばれる時期で、虫歯菌が感染しやすいと言われています。
虫歯菌を完全にシャットアウトすることは難しいですが、虫歯菌の感染量を減らすことは良いことなので、感染予防はぜひ継続してください。
お子さんの虫歯菌の感染量を少しでも減らすためには、パパとママの虫歯菌を減らすことも重要。
パパとママが持つ虫歯菌の量が少なければ、それだけお子さんに虫歯菌がうつる可能性は低くなります。
食器やタオルの共有などに気を配るのも大切ですが、ご自分の歯磨き習慣を見直してみるのも大切です。
虫歯になるしくみを知れば「虫歯菌に感染=虫歯になる」の間違いがわかる
そもそも、どうして虫歯になるのか?
虫歯になるメカニズムを知っておくと、虫歯菌の感染予防だけでなく、歯磨きや生活習慣なども重要だということがわかります。
そもそもどうして虫歯になるの?
虫歯の原因は「ミュータンス菌」で、このミュータンス菌がいわゆる「虫歯菌」と呼ばれているものです。
ミュータンス菌は、歯垢(プラーク)に棲みついて繁殖します。
プラークに含まれる糖分や食べカスは、ミュータンス菌にとって大好物。
糖は分解されると酸が生まれ、歯の表面を覆うエナメル質のリンやカルシウムといったミネラル分を溶かし、歯を弱くします。
これは脱灰(だっかい)と呼ばれる状態で、通常ならばこの後口の中で溶けだしたリンやカルシウムが唾液によって補強され、歯を元の状態へと戻す「再石灰化」と呼ばれる自浄作用が働きます。
ただし、食べカスがずっと口の中に残っていたり、ダラダラと食べ飲みをして口の中が酸性の時間が長かったりすると、再石灰化が追いつかなくなり、脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、虫歯になってしまうのです。
虫歯菌の感染予防ではなく、虫歯予防に重点を置こう
たとえ口の中に虫歯菌がいても、虫歯にならない歯を作るためのポイントがいくつかあります。
- 毎食後に歯磨きをする
- フッ素を効果的に使う
- 歯磨きにはフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなども使う
- 子どもは一日に一度(できれば就寝前)はしっかりと親が仕上げ磨きをする
- 食事やおやつの時間を決め、ダラダラ食べをしない
- 定期的に歯科検診を受ける
お子さんの仕上げ磨きは、できれば小学生のうちはした方がいいでしょう。
永久歯になりたての歯はエナメル質が弱く、虫歯になりやすいです。
また、小学校高学年でも奥歯を磨くのは難しく、磨き残しが出やすい部分です。
ただし、あくまでも保護者の干渉は「仕上げ」のみ。
まずは自分でブラッシングをさせ、歯磨きの習慣を付けさせてあげることも、子どもにとって大切です。
家庭でのケアだけでなく、予防歯科として定期的に歯科検診を受け、プロのケアやアドバイスを受けることも虫歯予防には重要です。
虫歯菌の感染を防ぐのは難しい。虫歯にならない習慣をつけよう
虫歯の原因となるミュータンス菌は唾液を介して感染します。
食器や箸などは気を付けやすいですが、実は洗顔タオルの共有でも感染してしまうほど、普段の何気ない行動や生活からも感染の可能性はあります。
そのため、完全に感染ルートを断つことは非常に難しいのです。
ただし「虫歯菌に感染している=100%の確率で虫歯になる」ではありません。
虫歯にならないためには、正しい歯磨きや虫歯になりにくい食生活、予防歯科の利用など、日々のケアが重要ですよ。
お子さんだけでなく、パパとママも日々の歯磨き習慣を見直して、少しでもお子さんに感染する虫歯菌を減らすことも大切です。
パパとママの虫歯菌が少なければ、お子さんに感染する可能性も低くなりますよ。
ご自分の歯を守ることは、お子さんの歯を守ることにもつながります。
正しいブラッシングには、毛先の開いていない歯ブラシを使いましょう。
「ハミガキライフ」では、歯ブラシの定期購入ができます。
歯ブラシの交換目安は1ヶ月。
定期的に歯ブラシを交換することも、歯の健康を守るためには大切です!